第1章 生活のスタ-ト・各種手続き

第1部 生活一般

<<使用人>>

ダッカで暮らす外国人のほとんどの家庭が使用人を雇用している。雇用した場合、その使用人と、どうかかわっていくかにより、日々の生活が決まってくるといっても過言ではない。使用人の数や仕事は、雇い主の住む家や家族構成、生活スタイルによっても異なる。まず使用人に何を求めるのか自分の考えを持ち、お互いに気持ちよく生活できる関係を作りたい。

 

<使用人の名称と役割>

ドライバー 車の運転 アヤ  赤ちゃんや子どもの世話

コック 料理を作る、食材の買出し マリ  庭師

ベアラー 掃除や洗濯 ガード  門番

最近、フラットに住む人が多くなったため、コック&ベアラーとして料理と掃除など家事全般を1人でやる使用人が増えている。また、マリやガードとの兼任もある。雇用形態も多様化し、期間限定のパートや週3日などの出勤日を特定した雇用もある。

使用人の探し方

試用期間を設けて、人柄や仕事ぶりを見てから雇用を決めるのが望ましい。前任者からの引継ぎの場合も相性があるので、試用期間をおいてから決めることを薦める。履歴書や推薦書から以前の仕事ぶりなど確認できる人がいれば問い合わせた方がよい。最近、各クラブの掲示板などで紹介が出ていることもあるが、きちんとした紹介者があり、身元の確かな人が望ましい。

選考時の確認事項及び注意事項

身元確認、家族構成(扶養家族の有無等)、身元保証人、宗教、学歴(読み書き)、言葉(英語可等)、職歴(職種、前職場、勤続年数、賃金、やめた理由等)、健康状態などを確認する事。通常、試用期間を設け(1~3ケ月位)、その後本採用となる。なお、試用期間においても、雇用条件の確認を行うことが望ましい。

賃金(基本給、残業手当、休日手当、ボ-ナス、交通費、昇給、退職金等について)、勤務時間(含休憩時間)、休日(長・短休暇、有給休暇、欠勤の扱い等)、基本的な仕事内容、支給品の有無、使用人部屋の有無、退職・解雇時の条件等を採用時に確認する。契約時に条件を文章にしてサインをさせても良い。

 

使用人の健康について

定期的に寄生虫、結核などの検査を受けさせ、日頃から手洗いの励行などを薦める。

使用人に対する注意点

  • 年に1回は健康診断を受けさせる。病気をしたら出身地に帰すか、休養を取らせる。

  • 常に清潔を保つよう指導し、特に手洗いを励行させる(調理前、給仕前、トイレの後)

爪も短くさせる。

  • 調理前に熱湯で包丁・まな板・皿・箸等を消毒させる。まな板は肉用と野菜用とに分ける。

<使用人の健康診断を行える機関>

  • DrMAWahab House3, Rd.12, Baridhara   ☎8821454, 8827553

使用人健康診断 1,200TK (検診、レントゲン、検便、検尿、ESR/Hb/GOT/GPT/Crea等)

給与と待遇

使用人の給与・待遇を一般化して説明するのは大変難しい。使用人の年齢、勤務歴、扶養家族の有無、性別によって全く異なる。また、勤務時間、仕事の内容や量、休日等の基本的なことから、支給品の有無、医療費の負担等に至るまで、各家庭の条件に違いがある。給与が高いから良い待遇とは必ずしもいえず、基本給が低くとも仕事量が適量で支給品が充実していたり、レベルアップのために料理の技術などの指導を受けたりしていれば、良い待遇といえる。

基本給与(幅があり一概には言えないが、あくまでも目安として参考に。)

ドライバー 5,00010,000TK アヤ 2,5005,000TK

コック 4,00010,000TK マリ 2,0004,000TK

ベアラー 3,000~ 7,000TK ガード 3,0004,500TK

コック&ベアラー(コックとベアラーの兼任)であったり、住み込みかどうか、残業時間の多さなどによって給与はかなり変わってくる。目安が分からない場合は、まず同じ様な条件の日本人に問い合わせてみる事を薦める。

支給品の例  制服、石鹸、洗剤、歯ブラシ、歯磨き粉、蚊取り線香、食費、お茶代等

手当の例  残業代(1H30TK-50TK)、食事代、夜間手当、住居手当、交通費、子どもの教育補助手当等ボーナスは年12(宗教によって各イードやクリスマス、イースターの時)支給額は合計で基本給の1~2か月分。

その他 イードやクリスマスのプレゼント、結婚式のお祝いや出産祝い、香典等

退職・解雇時

雇用側の帰国などにより円満退職の場合、採用契約時に取り決めのあった退職金を渡す。しかし、何か問題があって解雇する場合は、使用人側から退職金を要求されても解雇理由の責任がどちらにあるかで、判断は変わってくる。猶予期間を与えることなく、即日解雇することが望ましい。住み込みの場合も同様であるが、退去する際に使用人の荷物をチェックし、家財道具など盗まれていないか調べるのが得策である。話し合いがこじれそうな場合は、紹介者や信頼のおける人に立ち会ってもらう方が良い。退職金は基本給×勤続年数が目安。

使用人との上手な付き合い方

* 仕事内容は手順、方法、タイミングに至るまで細かく指示する。(言われなくてもわかると思うのは日本人的な考え方)

* 我が家のルールは、はっきり伝える。(するべきことやしてはいけないことは各家庭により異なるので、彼らには判断しにくい。)

* 不満や注意はその場で伝える。しかし、人前で怒ったりプライドを傷つけるような言動や行動は避けるべきである。

* 相手の要求(休み、借金、物品等)は、自分の都合や考えをもとに判断すること。

* 遅刻、欠勤には減給や振替勤務等の措置をとる方法もある。繰り返しを防ぐ意味にもなる。

  • 貴重品の管理は自分が責任を持ってする事。

  • 運転手のガソリンの購入や車の修理、使用人に買い物などを頼んで現金を渡した場合などに不正がないか常に確認した方が良い。

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