第2章 医療・保健

<<着任後の注意>>

 

  • 健康を保つための基本事項

 1.必要な予防接種を受ける。≪予防接種≫の項(後述)を参照。

 2.睡眠、休息を充分にとる。

 できるだけ昼寝をし、睡眠を充分にとる。

 3.外から帰ってからのうがい、手洗いの励行。

汚染のひどい外気で喉を痛めやすい。インフルエンザも流行するので、外出後はうがいを励行すること。

 4.シャワ-、入浴で身体を清潔にする。

不潔な皮膚から様々な皮膚炎や感染症が発生する。こまめにシャワ-をあび、皮膚を清潔に保つこと。

 5.適当な運動を欠かさない。

ストレス解消の場が少ないのが現状。水泳、テニス、ゴルフ、ジム等で、体を動かすこと。

 6.水分を充分にとる。

水分の摂取量が足り9コールの取りすぎでも体内の水分量が減るので注意すること。

 7.生水は飲まない。

生水を飲む事で感染する病気が多い。ダッカの水道水は水圧が低いため、周囲からの細菌の混入の危険性が高く、必ず沸騰が必要。20分沸騰させれば、ほとんどのウイルス・細菌・原虫・寄生虫・真菌(カビ)を殺す事ができる。家庭で浄水器を使用する場合は、定期的にフィルタ-を交換し、週一回は完全に水を入れ替えて掃除をすること。ミネラル水も煮沸消毒後に飲用することをすすめる。

 

☆ 沸騰水の処理

一旦沸騰させた水はできるだけ、その日のうちに使いきる。

使用人には手を洗わせてから沸騰水を容器に入れさせる。やかん内部や容器内はきれいにしておく。酢で汚れを落とすことができる。

氷は沸騰水を用いて作る。レストラン、ベンガル人家庭では、多くは水道水を用いて氷を作っているので、注意が必要。

 8.肉・魚介類・乳製品に関する注意点

生の魚、肉は食べないほうが無難。刺し身用にしっかり保存されたもの以外は危険。しかし、できるだけ刺し身は避けるほうが良い。

豚肉は寄生虫の有鈎条虫が危険なのでしっかり火を通す。

牛肉は使用するまで少なくとも3日冷凍すると、寄生虫(無鈎条虫)の感染を防御できる。しかし、牛肉もよく火を通して料理するのが望ましい。

鶏肉は比較的安全だが、サルモネラ菌感染の危険があり、腸チフスにかかる事があるのでやはり良く熱を通すこと。卵も同様の危険があり、生での摂取は避けたほうが良い。

なまの牛乳、ヨーグルトには病原性大腸菌が混入している可能性がある。

 9.油・スパイス(香辛料)に注意する。

食用油の一部に不良品が含まれている事がある。工業用の油が混入していたことがあるので気を付けた方がよい。日本人は体質的に油に弱く、油やスパイス(香辛料)のとり過ぎが胃腸肝障害を引き起こす事があるので、控えめに。

 10. レストランでの注意点

  • なま物は食べないほうがよい。

  • サラダは(レタス、キャベツ等)避ける。

  • 乳製品は避ける。

  • 新しいミネラルウォ-タ-を注文し、目の前でふたを開けさせる。

  • 氷は避ける。氷では細菌・ウイルスは死なない。どうしてもレストランで氷を使 いたい場合は、沸騰水を利用した氷を持ち込むこと。

 11. 蚊に刺されないようにする。

≪バングラデシュでの主な病気と対策≫(後述)の、マラリア・日本脳炎・及び

デング熱の項を参照。

 12. 裸足で外を歩かない。

裸足で歩くと危険。いろいろな感染を受ける可能性がある。やむを得ず裸足で歩いた場合、シャワ-等で足をきれいに洗う。特に子どもの場合は注意が必要。

 13. 野生動物・家畜に触らない、沼地に近寄らない。

狂犬病は犬以外の哺乳類からも感染するので、犬・猫・ウサギ等の動物は、絶対に触らないように。沼地は住血吸虫や様々な病原菌の温床なので、沼地の水には触れないこと。

 14. その他

動物に咬まれたり、怪我をした場合は速やかに水道水(可能であれば浄水後のものが望ましい)で洗い流してから、速やかに医療機関で処置を受けること。破傷風菌にはオキシゾールが有効。怪我の場合は、追加接種(予防接種:免疫グロブリン)が必要。火傷、打撲、捻挫、怪我の時は最低でも2~3時間、氷で冷やす。小さいペットボトルに水を入れ、常時凍らせておくと便利。



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